ジャージというのはゴムに貼り付けてある布のこと
きょうはウェットスーツの生地のお話しです。きのうはこれを作るの、がんばってました。(笑)
これは一般的にいうジャージ生地の拡大画像です。
正しくはジャージというのはゴム(ネオプレン、ラバー、スキン)に貼り付けてある布のことです。
ゴムの両面に布を貼り付けてあるのを一般的にジャージ生地とよんでいますね。
片面だけジャージを貼り付けてある生地がスキンとかラバーとかいわれている生地です。
表面ゴム+裏面ジャージです。
また片面だけ起毛素材を貼り付けてあるのがセミドライに使用している起毛生地です。
表面ゴム+裏面起毛素材です。(表面ジャージの起毛素材もあります。)
ゴムの柔らかさ+ジャージの伸縮性能=生地の柔らかさ
ラバー生地が柔らかく感じるのは、布を片面にしか貼り付けていないからです。
そう、ウェットスーツの生地の伸縮性はゴム自体の柔らかさもありますが、
貼り付けてあるジャージ素材の伸縮性能によるところも大きいんです。
ある意味伸縮をさまたげるジャージが片面にしか貼り付けてないので柔らかいんです。
でもゴムだけの部分は縫製ができません。
このジャージ素材が発明されたのがウェットスーツにとって大革命だったそうです。
むかしのウェットスーツの生地は両面ゴムで接着のみの無縫製…
ゴム同士を縫うと裂けますよね?
ジャージ生地の発明によって縫製できるようになり強度が格段にアップしたそうです。
お手持ちのスーツを見てもらうとわかると思いますが、
スキンの部分には縫製されていないはずです。(一部縫製できるスキン素材もあります。)
柔らかい=弱いからバランスが重要
ジャージの伸縮性にはその布が伸びる方向性というのが関係していて、
多くの方向に伸びる布が柔らかいということになります。
では柔らかければいいのかというと、柔らかすぎるデメリットもあるんです。
ウェットスーツの中には海水が浸水してきます。
その量が多くなった場合、柔らかすぎる生地だと伸びすぎてぶよぶよしちゃったり…
タッパー、ジャケットでは柔らかすぎてワイプアウトした時に脱げちゃうこともあります。
これ危険!わたしもテストで経験したんですがしにそうになりました…
つぎに耐久性の問題。
柔らかすぎるジャージは、布として本来あるはずの糸を抜いて伸縮性をアップしています。
これどうなるかというと毛羽立ちやすくなったり、強く引っ張ると裂けます…
洋服でもストレッチしすぎる生地ってすぐダメになりますよね?あれと同じことです。
なのでサーフィンウェットに最適なジャージ生地は、伸縮性と耐久性のバランスが大切なんです。
タイヤとスポンジ
つぎにゴムですが、これも同じで最適なバランスが大切!
強度を考えるとゴム中の気泡が少ないものになります。
これは強いですが硬く重くなります…車のタイヤをイメージしてください。
伸縮性を考えるとその気泡を多くすれば柔らかく軽くなりますが、
引っ張ると裂けます…スポンジをイメージしてください。
その両方を両立したゴムがサーフィンウェットには最適なものになります。
BlackSuitsの工場はスーツのもとになる生地から作っているので、
このようにゴムとジャージを別々に選ぶことが可能なのです。
柔らかいMRラバーと高伸縮6Fジャージ
まとめると、サーフィンウェットに最適なジャージ生地は、
伸縮性と耐久性のバランスがいいゴムと、同じくジャージ素材の組み合わせということになります。
New BlackSuitsは、
ゴムをサーフィンウェット最高水準の高伸縮性ラバー「MR Rubber」を、
ジャージを伸縮性と耐久性を兼ね備えた「6F Jersey」を使用したジャージ生地を使用します。
現在のラインナップでは、VIP Line Amberジャージと同等レベルのジャージ素材になります。
ユーザーさんならそのよさを感じていただいているかと思います。
VIP Lineよりお求めやすく!
じゃあVIP Lineのプライスなの?
いえ最適なクオリティとは別のところでコストカットできたので、
まだ決定していませんが、確実にVIP Lineよりお求めやすいプライスになります。👍
BlackSuits WEBサイト
私も着ますから…安かろう悪かろうなスーツはぜったいに嫌!着たくないので…
つぎは高額なスーツ…セミドライの起毛素材についてわかりやすくお話ししたいと思います。